2025年2月– date –
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構造設計における解析の重要性
はじめに 構造設計は、建築物や機械などの物理的な構造物を設計するプロセスであり、その安全性、耐久性、機能性を確保するために不可欠です。このプロセスにおいて、解析は非常に重要な役割を果たします。解析は、設計された構造物が実際の使用環境でどのように振る舞うかを予測し、潜在的な問題を事前に特定するための手法です。 解析の立ち位置 構造設計における解析は、ある意味で試作に相当します。試作とは、製品のプロトタイプを作成し、実際の使用条件下でテストすることを指します。解析は、試作を行う前... -
モーターシャフトの形状別によるコスト
はじめに モーターのコストについて、言及したいと思います。モーターシャフトは、モーターの性能と効率に大きな影響を与える重要な部品です。しかし、特定の形状や設計が高コストを引き起こすことがあり、下手をするとモーターのシャフトの形状によって2倍近いコストとなり、価格へ転換されます。それらのモーターシャフトの形状による高コストの例とその原因について詳しく解説します。 高コストの原因となるシャフト形状 段付きシャフト 段付きシャフトは、特定の目的に応じて段差が設けられたシャフトです。こ... -
モーターを高効率化の秘訣「積み厚を増やす」
モーターの効率化は、エネルギーコストの削減や環境負荷の低減に直結するため、非常に重要です。その中でも「積み厚を増やす」ことは、モーターの性能を向上させるための効果的な手段の一つです。本記事では、積み厚を増やすことのメリット/デメリットと具体的な方法について解説します。 積み厚を増やすことのメリット 磁束密度の向上 :積み厚を増やすことで、モーター内の磁束密度を高めることができます。これにより、モーターの出力が向上し、効率が上がります。 発熱の抑制 :積み厚を増やすことで、モータ... -
インラインでは難しい課題に。“オフライン機”という選択肢
オフライン機って、実はけっこう使えるんです 私はこれまで、産業用設備の設計に携わってきました。特に「オフライン機」と呼ばれる、生産ラインの外で使う設備を中心に設計してきました。 「オフライン機」って聞き慣れない方もいるかもしれませんが、これは文字通り、インライン(ライン内)で使う設備とは違い、ラインの外で独立して動かせる機械のことを指します。生産現場で意外と重宝される存在です。 オフライン機の良いところ オフライン機には、インライン設備にはないいくつかのメリットがあります。い... -
製品設計者がモーターを勉強するべきか?
製品設計者として、モーターの知識を深めることは非常に重要です。私はこれまで、空調や換気扇といったモーターを使用する製品を扱ってきました。また、モーター設計の経験もあります。以下に、モーターを勉強するべき理由をいくつか挙げてみます。 効率的な設計 モーターの種類や特性を理解することで、製品に最適なモーターを選定し、効率的な設計が可能になります。例えば、DCモーター、ACモーター、ステッピングモーター、サーボモーターなど、それぞれの用途に応じた選択や置き換えができます。 開発例換気扇... -
モーター効率化の重要性と具体的な手段
モーターの効率化は、エネルギーコストの削減や環境負荷の低減に直結するため、現代の産業において非常に重要なテーマです。本記事では、モーター効率化の重要性と具体的な手段について詳しく解説します。 モーター効率化の重要性 エネルギーコストの削減 効率の良いモーターを使用することで、消費電力を抑え、エネルギーコストを削減できます。これは企業の経費削減に大きく貢献します。 環境負荷の低減 効率の高いモーターは、二酸化炭素排出量を減少させ、環境保護に貢献します。持続可能な社会の実... -
ACモーターをDCブラシレス化するメリットとは?|コスト削減と性能向上の両立
ACモーター、ずっと使ってるけど「効率が悪いな」とか「もう少し小さくならないかな」って思ったこと、ありませんか? そんなときに一つの選択肢になるのが、DCブラシレスモーター(BLDC)への置き換えです。いわゆる“ブラシのないモーター”ですね。 実は、これを導入することで✔ コストが15%ダウン✔ 性能(出力や効率)が20%以上アップといった改善ができたこともあります。 📌 ブラシレス化には、こんなメリットがあります 電気効率が良くて、熱も出にくい 回転が安定しやすく、カクつきに... -
無料で流体解析を行う方法を紹介します
配管まわりの機能面のお話をいただきました。その際に簡易的な流体解析を先方に紹介させていただきました。この流体解析は以下サイトで無料でできますので、ご参考いただけますと幸いです。 https://cattech-lab.com/science-tools/catcfd-zero/ まずは配管のチーズを解析してみました。 流入が1m/sの水とし、排出先は上端と右端で圧力差が同じとした場合は以下のような流速になります。 ほぼ直線のみに水が流れます。上端の分岐では渦が形成されております。R=0.2mとゆるくしていてもこのように流れが直端に差が...
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